2024.04.15
スナップフィットの嵌合音を検知しました
製造業では、未だに多くの工程が作業者による手組作業で行われています。作業者はパーツをはめ込む際の「パチッ」という音や触覚を頼りに作業を行います。特に工場内の騒音の中での作業は、非常に労力を要するものです。
今回のテストは、このような騒がしい工場内で手組作業が行われる製造業のお客様より、実際の部品をお借りして行いました。実際の環境を模擬したテストでは、わずか1時間の作業音の学習だけで、パーツの嵌合成功時の音とその他の音を区別することができました。
測定及び判定条件
- 実環境を再現するため、騒音計で75㏈以上の騒音下で測定をしました。
- スナップフィットとマイクの距離は10㎝程度としました。
- スナップフィット嵌合に近ければ、100%に近い判定結果を示します。
判定結果
- 80回の嵌合音に対して、80%以上の判定結果は78回でした(検知率97.5%)。
- 600回のその他の音に対しては、60%以上の判定結果は0回でした(誤検知率 0.0%)。
表1 判定結果一覧
| 種類 | 判定結果 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 発生回数 | 80%以上 | 60%以上 | 60%未満 | 検知率 | |
| スナップフィット嵌合 | 80 | 78 | 2 | 0 | 97.5% |
| その他の音(4種類) | 600 | 0 | 0 | 600 | 0.0% |

図1 各判定結果のバラツキ